【学問のすすめ】中世ヨーロッパ写字生のように黙って静かに手を動かすブログ

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【SC試験対策】PPPとPPPoE/PPTPの違いについてまとめてみた


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情報セキュリティスペシャリスト試験対策として、PPPとPPPoE/PPTPの違いについてまとめました。
午前1試験で直接内容を問われる場合があります。

PPPとは

PPP(Point to Point Protocol)とは、ホスト間(端末間)で1対1の接続を行うリモートアクセス用のプロトコルです。
データリンク層(L2)で動作し、公衆電話網や携帯電話網や専用線などの物理接続で使われ、伝送路の確立と認証の機能を持ちます。
Windowsの提供するダイヤルアップによるRAS(リモートアクセス)では、標準のプロトコルとなっています。


PPPoEとは

PPPoE(Point to Point over Ethernet)とは、PPPをLAN上(イーサネット上)でも利用できるよう拡張したリモートアクセス用のプロトコルです。
PPPはダイヤルアップで1体1の接続しか行うことができませんが、PPPoEはADSLFTTHなど常時接続におけるインターネットを通じたリモートアクセスを行うことができます。
主に家庭用LANからISPを通じたインターネットへの接続などに使われます。


PPTPとは

PPTP(Point to Point Tunneling Protocol)とは、通信の暗号化と認証を行うVPN用のプロトコルです。
データリンク層(L2)で動作し、インターネットを介した遠距離のLAN間接続やインターネットを介した社内LANへの接続等に使用されます。
Windows OSに標準で搭載されており、主にリモートアクセスVPNとして利用されます。


出題例

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質問

シリアル回線で使用するものと同じデータリンクのコネクション確立やデータ転送を,LAN上で実現するプロトコルはどれか。
ア:MPLS
イ:PPP
ウ:PPPoE
エ:PPTP
(平成24年度春季試験 午前2/問18)

回答



解法

質問1は、「LAN上で」と書かれているところがポイントです。
ISDN回線や公衆電話回線で使われるものと」同じ伝送路の確立と認証の機能をLAN上で実現するプロトコルは「PPPoE」です。


備考

下記のように要約すると覚えやすくなります。

  • PPP:ダイヤルアップでパソコン1台だけをインターネットに接続する
  • PPPoE:LANをまとめてインターネットに接続する
  • PPTP:外からVPN企業内LANに接続する

PPTPは、午後試験で「出先からモバイルパソコンを使って社内ネットワークに接続する」などの想定で出題されることがあります。
これまで過去問を見た限りでは、プロトコル名「PPTP」が直接問われたことはありませんでした。