Chromebookを使いマークダウン書式でメモを取る方法をまとめました。 様々な拡張機能やWebサービスでコードエディアやマークダウンエディタをを試しましたが、これを超える組み合わせはありませんでした。
使用環境と端末情報
使っている端末と使う環境は下記の通りです。
- 機種 :ASUS Chromebook C201PA 11.6 Inch
- 使う場所:大学の教室/チェーンのカフェ(Wi-Fiが無い場合もある=要オフライン対応)
- 使い道 :大学の講義やガイダンスの内容をメモする/参考書の内容をまとめる
- 備考 :バッテリーが13時間もつため充電の心配をする必要がない。キーボードが英語配列で微妙に使いにくい。
- その他 :法人向け製品のはずがAmazonジャパンで普通に買うことができた
ASUS Chromebook ノートパソコン C201PA/Chrome OS/11.6型/Quad-Core RK3288C/2G/eMMC 16GB/英語キーボード/C201PA-FD0008
- 発売日: 2016/10/26
- メディア: Personal Computers
マークダウン書式とは
マークダウン書式とはHTMLを簡略化したもので、テキストを入力する際に簡単な記号をつけることでHTMLタグとして認識させることができます。 ファイル拡張子は「.md」となり、各HTMLタグに対応する記号が設定されています。
ただし、HTMLでの表現をすべて行うことはできません。 テキストの表現に関する部分のみ対応があるに過ぎず過ぎず、あくまでメモを取るための書式です。
まとめると下記のようになります。
- マークダウン書式の特徴
- HTMLを簡略化した書式
- 簡単な記号をHTMLタグとして認識させることができる
- ファイル拡張子は「.md」
- 補足
- はてなブログはマークダウン書式で書くこともできる
- Web系のエンジニアでもないとあまり使わない
- サービスや製品によってHTMLタグに対応する記号が異なる場合がある
詳しくは下記のWikipedia記事を参照してください。
対応しているテキストエディタで読み込んだ場合はテキストがシンタックスハイライトで表示されます。 また、ソフトによってはHTML同様のプレビューで表示してくれる場合もあります。
長い長いメモを書くような場合、シンタックスハイライトで表示されると読みやすくなります。 普通にメモ帳にテキストで書き込むより断然使いやすいです。
現状の最善Chromeアプリ「Text」
ChromeBook上でマークダウン書式を使い、快適にメモを取るためにはChromeアプリ「Text」を使います。
Textが最善である理由は、マークダウン書式を適切なシンタックスハイライトで表示でき、オフライン環境でも動作し、Chromebookで使えばGoogle Driveとの同期も簡単にできるためです。 マークダウン書式のシンタックスハイライトが使えるアプリは少なく、探すのにかなり苦労しました。
- マークダウン書式がシンタックスハイライト表示される
- オフライン環境で使える
- Google Driveと同期できる
使うときの注意
このアプリはシンプルなテキストエディタで初期状態ではWindowsに搭載されている「メモ帳」と大差はありません。 快適に利用するため注意するところが2点あります。
- 編集前にファイル名に「.md」をつけて保存する
- ファイル保存先に「マイドライブ」を選択する
注意1:ファイル名に「.md」をつける
Chromeアプリ「Text」は初期状態ではWindowsに搭載されている「メモ帳」と同じでテキストを編集する機能しか持ちません。 マークダウン書式で入力してもテキストが白黒で表示されるのみで、シンタックスハイライトにはなりません。
しかし、最初に画面左側の「Save as」をクリックしファイル名に「.md」をつけて保存することでファイルがマークダウン書式であると認識されます。 その後はシンタックスハイライトが適用され、カラフルで見やすい表示に変わります。
注意2:保存先を「マイドライブ」にする
このアプリはオフライン環境でも利用できます。保存先をChromebook内のフォルダにした場合、作ったファイルがクラウドに保存されません。 複数の端末間でファイルを同期させるためにはGoogle Drive上に保存する必要があります。
Chromebookではデフォルトで端末内にGoogle Driveのフォルダが設置されています。 このフォルダ内にファイルを保存するとクラウドを通じてファイルが同期され、オンライン状態であれば常に最新の内容で編集することができるようになります。
画面左側の「Save as」をクリックし、「名前を付けて保存」画面で「マイドライブ」を選択することでGoogle Drive上に保存されます。 保存先を間違えると「Text」がクラウド対応のメモ帳からただのメモ帳に変わってしまいます。注意してください。
試したサービスとだめな理由
Chromeアプリ「Text」を使う前に試したアプリ/サービスとそれらがボツになった理由を説明します。
Evernote
真っ先に試しました。マークダウン書式に対応していないためボツになりました。 入力した内容がほぼリアルタイムで保存される、「ノート」が見やすく整理できるなど、使いやすさは間違いなく一番でした。 マークダウン書式に対応していないのが本当に悔やまれます。
- オフライン環境でメモできない
- マークダウン書式に対応していない
ShiftEdit
Guugle Drive上でマークダウン書式のファイルを右クリックするとアプリの候補に出てきます。 マークダウン書式に対応していることはしていますが、微妙なシンタックスハイライトで表示されます。 そして、日本語を入力すると同じ内容が二重に入力されるなど日本語への対応がバグってます。 この日本語のバグは他の海外製コードエディタでも見られるものです。もしかしたら日本語に対応していないのかも。 もともとプログラミング言語を書くためのサービスだったものを無理やりメモ帳に使おうとしてるのが間違いだったのかもしれませんが。
- マークダウン書式が微妙なシンタックスハイライトで表示される
- 日本語への対応が(若干)バグってる(我慢できる程度ではある)
- オフライン環境で使えない
Drive Notepad
「ShiftEdit」と同じくGuugle Drive上でマークダウン書式のファイルを右クリックするとアプリの候補に出てきます。 シンタックスハイライトには対応しています。 しかし、日本語を入力すると同じ内容が二重に入力されるなど日本語への対応がバグっているのは「ShiftEdit」と同様です。 ちゃんと使えるときはそんな動作をしますが、なぜか起動してもエラーになってテキストを読み込んでくれません。 動きが謎なので没になりました。
- 日本語への対応が(若干)バグってる(我慢できる程度ではある)
- 環境によってはエラーが発生しテキストを読み込まない(原因不明)
StackEdit
「ShiftEdit」「DriveNotepad」と同じくGoogle Drive上でマークダウン書式のファイルを右クリックするとアプリの候補に出てきます。 マークダウン書式用のテキストエディタなのはいいんですが、プレビューの方法がHTML同様の表示です。 ヘッダーの文字列がやたら大きく表示される、箇条書きが色付きでやたら大きく表示される、それらスタイルは変更できない。 などなど、普通のメモ帳より読みにくいです。 他のマークダウン専用テキストエディタもプレビュー画面では同様の表示がされるので「StackEdit」だけを責めることはできません、しかし読みにくい。
- マークダウン書式に対応しているがシンタックスハイライトではない
- 表現がダイナミックでかえって読みにくい
あとがき
マークダウン書式のシンタックスハイライトに対応していて、オフラインで使える日本語がバグらないエディタを探すのは大変でした。 「Text」も最初はただのメモ帳と勘違いしていました。 シンタックスハイライトで表示ができることを知って以来今まで愛用し続けています。
環境によってはネットワークが不安定でメモが保存できないなんてこともありましたが、今では快適そのものです。 ですが、正直Google Driveは大量の文書管理には向いていないです。ファイル内のテキストを検索できないので保存先フォルダを忘れると後が大変です。 マークダウン書式対応したコードエディタ版のEvernoteのようなChromeアプリが欲しいです。切実に欲しいです。