【学問のすすめ】中世ヨーロッパ写字生のように黙って静かに手を動かすブログ

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【読後メモ】HSK・中国語検定最強の学習法(著:三宅 裕之)の気になるところをまとめてみた

2014年に株式会社KADOKAWAから発売された中国語参考書「HSK・中国語検定最強の学習法」の概要と気になる部分をまとめました。

書籍情報

  • 書名:HSK・中国語検定最強の学習法
  • サブタイトル:なし
  • 著者:三宅 裕之
  • 出版:2014年5月28日
  • テーマ:中国語の勉強方法と資格試験突破のガイドブック
  • 分類:語学参考書
HSK・中国語検定 最強の学習法 (中経出版)

HSK・中国語検定 最強の学習法 (中経出版)

HSK・中国語検定 最強の学習法

HSK・中国語検定 最強の学習法

  • 作者:三宅 裕之
  • 発売日: 2013/12/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

内容紹介

概要

中国語の勉強にはHSK(漢語水平考試)中国語検定を活用することが効果的と説き、初学者がいかにして効率よく勉強と練習をするかを解説した本です。
段階ごとの具体的な教材・期間と練習方法が指示されており、確かにこの通り勉強すればできるようになると思います(過去に中国語を勉強した実体験からの感想)。

中国語学習の3つのフェーズ

この本では「三宅式中国語学習法」として以下3フェーズを指示していました。


  1. 発音の基礎を作る
    • 発音教材:発音トレーニング
  2. 「読む・聞く・話す・書く」の総合力を鍛える
    • 総合教材:シャドウイング(+要約&速読)
    • 短文教材:暗記(+シャドウイング)
    • 単語教材:暗記(+シャドウイング)
  3. 試験対策
    • 過去問題・模擬試験:解答(シャドウイング+暗記&速読)


各フェーズにシャドウイングが出てくるのは、五感を使って学習効率を上げるため。
そしてこの本が「実践的」をコンセプトにしているため、話せる中国語学習にこだわっているためと思われます。

フェーズ1で気になったとこ

発音の基礎を作るときに使う教材

フェーズ1では2ヶ月程度かけて中国語の発音をマスターすることを指示していますが、そこで使う教材として以下の2点を紹介しています。 いずれも発音に特化した教材で、特に前者が良いとしています。


  • 書名:紹文周の中国語発音完全マスター
  • サブタイトル:なし
  • 著者:紹文周
  • 出版:2003年3月25日
  • テーマ:中国語の発音練習
  • 分類:語学参考書
改訂新版 紹文周の中国語発音完全マスター

改訂新版 紹文周の中国語発音完全マスター

  • 作者:紹文周
  • 発売日: 2003/03/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


  • 書名:アタマで知り、カラダで覚える中国語の発音
  • サブタイトル:なし
  • 著者:日下恒夫
  • 出版:2007年5月18日
  • テーマ:中国語の発音練習
  • 分類:語学参考書
アタマで知り、カラダで覚える中国語の発音

アタマで知り、カラダで覚える中国語の発音


発音練習の具体的なやり方

フェーズ1を2ヶ月続けるに当たって、具体的には以下のような練習を推奨していました。

  • 併音表(ピンイン表)を隅から隅まで読む(音読する)
  • 声調も含めて読む
  • 最初から最後までやると50分くらいかかるが毎日やる

発音できない音は聞き取ることもできない。自分が発音できる音は聞き取れるようになる。
つまり、発音のトレーニングは耳を鍛えることにもつながる。と述べられています。 私もそう思います。

フェーズ2で気になったとこ

フェーズ2で使う総合教材

フェーズ2の「読む・聞く・話す・書く」の総合力を鍛える時に使う総合教材として以下がお勧めされていました。
(数が多いのでリンクと書名のみ記載)

  • 入門:HSK1~3級/中国語検定準4・4級レベル
    • 新ゼロからスタート中国語 文法編
      • 出版社:Jリサーチ出版
      • URL:https://www.amazon.co.jp/dp/4863922191/
      • 備考:本では「ゼロからスタート中国語 文法編」が紹介されていたが見当たらなかったためこちらを記載
    • 新ゼロからスタート中国語 文法応用編
      • 出版社:Jリサーチ出版
      • URL:https://www.amazon.co.jp/dp/4863924925/
      • 備考:本では「ゼロからスタート中国語 文法応用編」が紹介されていたが見当たらなかったためこちらを記載
    • 新訳第3版 中国語会話301(上/下)


  • 初級:HSK3級~4級/中国語検定3級レベル




フェーズ2で使う短文教材

フェーズ2で使う短文教材として以下がお勧めされていました。

  • 初級:HSK3級~4級/中国語検定3級レベル
    • 口を鍛える中国語作文<初級編>


  • 中級:HSK5級/中国語検定2級レベル
    • 口を鍛える中国語作文<中級編>
    • 口が覚える中国語


  • 上級:HSK6級/中国語検定準1級レベル


その他

補足

この本では数多くの参考書が紹介されていましたが、本文中では繰り返し「教材は絞り込む」「コレクターにならない」「勇気を持って減らそう」と述べられていました。
また、発音の練習は最も基礎となるため最初2ヶ月間は忍耐が必要だ、ここで変な発音を身に着けると後々苦労すると力説しています。
そこが最も重要なところではないかと思いました。
本書ではこの記事でまとめた以外にも、学習のコツや手順、注意事項が細かく説明されていました。

感想

大変面白い本でした。 確かにこの順番で一つ一つ課題をクリアしていけば、半年後にはかなりのレベルで中国語の読み書きと会話ができるようになると思います。
本書が面白すぎたので、発音練習2ヶ月にチャレンジしてみようかと悩みました。