日経NETWORK 2020年5月号で紹介されていた、無料で使えるネットワーク管理に使えるモバイルアプリをまとめてみました。
書籍情報
- 書名:日経NETWORK
- 関数:2018年5月号
- サブタイトル:インターネットができるまで
- 記事名:15種類の便利ツールを一挙紹介 ネット管理者にお薦めのスマホアプリ
ネットワーク管理に使えるソフト
概要
日経NETWORK編集部が厳選した15本のモバイルアプリは以下です。掲載先URLとアプリの説明は私(写字生1号)がまとめました。
ネットワークの構成を管理
Fing(フィング):P50
Fing Limitedが開発したネットワーク構成管理アプリ、同じWi-Fiネットワークに接続している機器をリストで表示することができる。
PingやTracerootコマンド、ポートスキャン等も実行することも可能。Fing Limited社ホームページによると、Android版/iOS版の他、Windows版/MacOS版が存在する。
日経NETWORKには、米Domotzがベンダーと書かれていたが、2021/12に検索したところベンダー「Fing Limited」がヒットした。ベンダーが変った可能性がある。
また、アプリ内には有償版の機能が設置されている模様。
Network Analyzer:P51
Jiri Techetが開発したネットワーク上の機器を一覧で表示するアプリケーション。
デフォルトゲートウェイ、無線LANの他に、モバイル回線辺接続状況も確認することができる。
日経NETWORKにはベンダー名として「米 Techet」と記載されていた、HPのドメインも「Technet」とあるが、アプリストアでは「Jiri Techet」と記載されている。
アプリのみブランド名が異なるのかもしれない。
GATTBrowser:P51
ルネサステクノロジーズが開発した、Bluetooth LE動作の確認を行うためのアプリケーション。
スマホの周辺で動作するBluetooth LEデバイスをスキャンし、それらデバイスと接続することでGATTでの通信を行うことができる。
同社のIoT向けマイコンボード「RL78/G1D」「RL78/G1D」等での開発を支援するため公開されていると思われる。ホームページ上ではPDFの説明書を公開している。
ネットワークコマンドを実行
HE.NET Network Tools:P52
Hurricance Electricが開発したネットワークコマンドをスマホ上から送信することのできるアプリケーション。
最終更新は2015/11となっている。
Network Utilities:P52
First Rowが開発したネットワークコマンドを実行可能なAndroid OS専用のアプリケーション。
Telnetを使ったログインやnetstatを使った統計情報の表示も可能。
なお、開発元の「First Row」をGoogle/Google Playのアプリページから検索してもコーポレートサイトは見つからない。
問い合わせ先のメールアドレスは「~~@gmail.com」となっており、個人で開発している可能性がある。
サーバにリモートで接続
VNC Viewer:P53
RealVNCの開発したデスクトップ共有システムの受信側アプリケーション。
デスクトップを共有される側にVNC Connectをインストールすることで、共有される側にアクセスしデスクトップの閲覧や操作を行うことができる。
非商用であれば無料で使えるとのこと。VNC Connectは各種クライアントに対応したバージョンが用意されている。
JuiceSSH-SSH Client:P53
Soneil社の開発したSSHクライアントアプリケーション。
回線が不安定な状態であってもセッションを継続できるとのこと。基本機能は無料で利用できるが、追加課金すると認証情報の同期等を行えるようになる。
メニューの日本語への対応、専用の製品ページがあることなど、商用製品としてかなり力を入れていると思われる。
無線の電波状況を調査
Wifi Analyzer:P54
farprocが開発した無線LANの電波状況を可視化するアプリケーション。
APやチャネル毎の電波の強度をグラフで表示することができる。このアプリは2018年4月以降は更新されていない。
また、farprocの公式ページはHTTPSになっていないシンプルなページが1件のみヒットする。farprocが2021年12月現在も活動しているかはわからない。
Wi-Fi ミレル:P55
アイ・オーデータの開発したAndroid/iOS上でWiFiのヒートマップを作成できるアプリケーション。 電波強度を計測する機能と、部屋の間取り図や地図画像と電波強度を重ね合わせて表示する機能を搭載している。 また、Android版のみチャンネル毎の混雑状況を表示することができる。
見える化ツール:P55
ヤマハ製AP製品の一部に搭載している、無線LANの電波状況を確認することのできるツール。
電波状況をグラフで表示できるほか、過去の電波状況をログとして保存する機能を持つ。ヤマハ製APのユーザーのみ利用可能、ブラウザのみ対応しておりアプリ版は公開していない。
ネットワークの速度を測定
ドコモスピードテスト:P56
NTTドコモの開発した回線速度を測定することのできるアプリケーション。
アプリ名に「ドコモ」とついているが、どのキャリアのモバイル回線/無線LAN回線であっても利用することができる。
Google Playアプリページに記載の説明によると、通信エリア改善に利用するため、通信速度やエリア品質に関する情報を収集するとのこと(個人情報は含まれない)。
Speedtest.net:P56
Ooklaが開発する回線速度を測定することのできるアプリケーション。
公式HPはブラウザを使った回線速度の測定サイトとなっており、スマホ版の他にChromeやApple TV等の他企業では見かけないバージョンも掲載されている。
国内サーバの他、海外サーバとの通信速度を計測することも可能とのこと。
BlueSpeed:P56
Punch Throughが開発したと思われるiOS端末限定のBluetooth接続をテストするアプリケーション。
AppStore上のリンク先はすでになく、Googleで検索したもののPunch Throughのコーポレートサイトや製品ページも見当たらない。
下記のリンクはリンク切れとなっている。2021年12月現在、このアプリは公開を停止していると思われる。
https://apps.apple.com/us/app/id579118786?at=10l8JW&ct=hatenablogapps.apple.com
IPアドレス計算機:P57
株式会社ブルーベアの開発したサブネットの計算アプリケーション。
iOS版のみ公開されている。日経NETWORKでは「ちょっと便利なツール」として紹介されていた。
HEX Editor:P57
First Rowの開発したバイナリエディタアプリケーション。
対象とするバイナリファイルを開くと、画面上にデータを16進数で表示する。アプリ名に「エディタ」とある通り画面上で編集する事もできる。
二つのファイルを比較する機能、マクロ機能も搭載している。
「Network Utilities」と同様に開発元の「First Row」をGoogle/Google Playのアプリページから検索してもコーポレートサイトは見つからない。
問い合わせ先のメールアドレスは「~~@gmail.com」となっており、個人で開発している可能性がある。
その他
感想
日経NETWORK 2018年5月号に掲載していたネットワーク管理アプリ15種類をまとめました。
皆さん色々なアプリを考えて公開するものです。特に最後の「HEX Editor」は目を疑いました。バイナリファイルの確認や書き換えはスマホでやることではないでしょう・・と思うのですが、インストール数はまさかの100万越えです。評価もほとんどが星5と驚異的でした。
今はまだ使いませんが、近い将来ネットワークの勉強をするとき、これらアプリを参考にしようと思いました。
やはり日経NETWORKはいつ読んでも勉強になります!!